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<2005年04月>

時ならぬ春の雪に見舞われてから、一足飛びに美しい季節が訪れました。
庭のソメイヨシノが開き、瓢箪ぼくが咲き、きぶしが葉の冠をつけて黄色の房を鮮やかにして・・・・


 先日、友人の持ち山に入って友人とともに山桜の枝を伐り、たくさんの射干(しゃが)やふきのとうなどをいただいてきました。この月の半ばから始まる花展に向けての準備ですが、さすがに山桜の枝を落とすときは心が揺れて、友人の大丈夫だからの言葉も悲壮に聞こえて心の中で双方ともに謝ったのですが、先日の台風に枝を折られ、さびしいばかりの姿の折れ曲がった山桜の枝に小さな蕾がたくさん付いていて、自然のたくましい姿に感動しました。

葉と一緒に咲き始めるこの山桜の花は、ほんの少し緑がかっていて、やさしい雰囲気を持っています。昨年、誘われてこの桜を見に訪れたときは満開で、思わず息をのむ美しさでした。今年は春の訪れが少し遅いようで、ほんの少し開いていましたが、花展にあわせて満開になってと、勝手な願いをこめて山を後にしたところです。野の花がいっせいに咲き始めて、里山のあちこちにつくしや蕨を摘む人の姿があって、一年中で一番美しい季節を堪能しました。

いよいよ4月15日(金曜日)からはじまる花展が近づいてまいりました。博多座の隣にあるリバレイン地下2階の「にぎわいプラザ」で、3日間開催いたします。
万葉集に歌われた春から初夏にかけての花の歌に重ねて、その万葉人の心が伝わることを願って、生けてみることにしました。
自然のやさしさがとても好きだったとおもわれる古の人々の思いを形にしてみたいと思っています。
4月15・16・17日(金・土・日曜日)午前10時〜午後8時までです。お運びいただければ幸いです。お待ち申し上げております。
秀可

広山流 福岡支部 [風の教室] http://www.shu-ka.net/