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<2006年3月>

花海棠・藪椿

永い年月見慣れたはずの庭に、今年も花海棠が枝一杯の蕾をつけていました。   夫の母が、庭の手入れで、裏庭と行ったり来たりする通路に枝を張り出し、少しずつ切り落とされていたそうですが、そのおかげでとてもいい枝ぶりになっていました。

そろそろ少し枝を払わなければと思っていたところだということで、数本の枝をいただいてきました。海棠は、花材となることは少なく市場に出ることはほとんどないので、幸運でした。かって、私が手当たり次第に入手したお気に入りの花木を、生徒さんに季節を感じる目を養って欲しくて、開花と同時に切り落として、惜しげもなく稽古に使ったおかげで今は見るも無残な姿で立ち枯れている様が目に浮かび、姑に念を押しましたが大丈夫と言われて、邪魔になりそうな部分を思い切って切り落としてきたものです。

 今年は、病を得た義弟の優しさも心に沁みて、それぞれに年を重ねていく家族の有りようにも、穏やかならぬ思いに突き動かされる日が多くなってきています。            先日歩いた里山は、野の花が咲き春の息吹に満ちていましたけれど、今日は一変して寒さが戻り明日は雪になるとか、気持ちがのびやかになる生き生きとした新緑の季節が早く訪れて欲しいと思います。
秀可

広山流 福岡支部 [風の教室] http://www.shu-ka.net/