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<2006年5月>

金欄

初夏に入って美しい緑に覆われ、今年はお天気にも恵まれそうなゴールデンウイークが始まって、5月になったとたん、季節が突然変わったのではと思うくらいの暑い一日がありました。少し過信しすぎて肺炎をおこしかけた身体が、まだ本調子にならないまま大汗をかいたり寒くなったりで、体調を整えるのにたいへんです。木の芽どきといわれる不具合をかかえての連休への突入です。

きょうは一日家にいることにすると決めた日は、朝から庭に出てあれこれ眺めていると、すぐに半日は経って、小さな草の一本でさえ抜いてしまわずにいられなくなります。「あなたも咲いてくれたのね」とひとりごちながら、気づけば朝食も昼食もとらずにいることさえあって・・・。

 昨年、阿蘇山の麓で、偶然ですが山野草の店を見つけ、沢山の貴重品といわれる植物に出会いました。“ほんとにいいのかしら?”と思われる品種があることにちょっと抵抗を感じましたが、「誰も入れない奥深い山に入って、少し大げさに言えば命がけで・・・・」という店主の説明で、だからといって・・・との思いを抱きながらでしたが、手に入りそうな価格のものを求めてきました。金蘭・銀蘭・柿蘭・・・。とても手に入りそうでないものもありました。

そして、嬉しいことに今年みんな咲きそうなのです。まず金蘭が咲きました。花芽を発見したときは期待していなかったので「うそでしょう?」と叫んだほどです。
環境が違うから無理かもしれないと半ばあきらめておりました。その美しい明るい色のために発見されやすく、乱獲が進んでいて貴重品だということを本で読みました。その貴重品を3種入手して、笹葉銀蘭も柿蘭も日増しに丈を伸ばしています。
“どうか咲いてください”毎日、太陽の動きで調整しながら、鉢を移動させて光合成の配慮です。
日常の雑多な思いからスキッと自らを解放させて、自然に触れることを心がけています。
秀可

広山流 福岡支部 [風の教室] http://www.shu-ka.net/